Manhattan Portage BLACK LABEL Presents
各業界のインフルエンサーがオーナーを務める1夜限定のサロン

B SALONvol.3

今夜のオーナー

林 ゆうき

作曲家 1980年生まれ

BAG : PROSPECT BACKPACK

第3回目のB SALONのワンナイトオーナーは、連続ドラマ『リーガルハイ』『ストロベリーナイツ』『朝が来た』、アニメ『ワンピース』などの音楽も手がけ、いまや各ジャンルから引っ張りだこの作曲家、林ゆうきさん。独自の音楽性に繋がる、林さんならではのルーツとスタイルについて、お話しいただきました。

̶̶もともとは体操選手。その経験が、今の作曲家としての活動に好影響を与えていると聞きました。

はい。ただ、僕がやっていたのは、器械体操ではなく、新体操。たまたま入学した公立高校に男子新体操部があったんです。女子の新体操は世界大会も開かれていますが、男子は日本だけ。そのくらいマイナーなのですが、特に男子の場合は、道具を使いながら連続で宙返りをしたり、すごくアクロバティック。近年は、日本の男子新体操の選手がシルク・ドゥ・ソレイユのショーに出演していたり、また、リオのオリンピックの閉会式でも、青森大学の男子新体操チームがパフォーマンスを披露しました。徐々に注目度を上げている競技ですね。

̶̶具体的に、伴奏音楽はどういうプロセスで作られるものなのですか?

フィギアスケートと同じように、新体操にも伴奏音楽があるんです。僕は、選手時代から、その伴奏音楽のための音源を集めたり、編集するのが好きだったんですね。
で、大学の終わりくらいに、“新体操にずっと関わっていきたいけれど、正直、競技者としてそこまで上手ではない。じゃあ、伴奏音楽のプロになろう”って。それで、まずは独学で作曲活動をはじめていったのです。

̶̶具体的に、伴奏音楽はどういうプロセスで作られるものなのですか?

普通のダンスでは、まず曲があり、そこからイマジネーションを膨らませ、振り付けをしていくのですが、男子の新体操の場合は、逆です。先に振り付けがあって、それをうまく見せるための音楽をつける。伴奏音楽を担当する側は、曲のないダンスのビデオを渡されて、“このアルバムのこの曲を使いたい”というようなリクエストをもらって、音楽を作っていくことが多いんです。こうした“ビジュアルありきで音楽をつける”というケースは、映画音楽でもよくあります。また、新体操はダンス競技なので、音楽にはダイナミクスが必要。クライマックスの演出の仕方とかも、映画と似ていると思いますね。新体操の伴奏音楽を学びながら、トラックメイキングの基本が身についたのかもしれません。

̶̶だからといって、すんなり映画やテレビの音楽制作の依頼が来るというわけではないですよね。林さんの場合は、どうやってチャンスを手に入れたのですか?

もちろん。僕の場合は、まずは新体操の音楽の分野で日本一になろうと5年ほど経験を積みました。その過程で、オリジナルの楽曲も作り、溜め込みました。で、デモテープを作って、今、僕がお世話になっている事務所に送ってみたんです。

̶̶インディーズのバンドのように、デモテープを送るところから始まったんですね。

はい。割と、地道なことをしましたね。ただ、よく周りからも言われるのですが、運が良い。今の事務所の社長が、僕のデモテープをいろんな制作関係者に渡してくれていて、急遽、関西テレビの開局50周年記念連続ドラマ『トライアングル』で使っていただけることになったり。その後も、たまたま出会った人からお仕事のお話をいただいた、というのはよくありますね。朝ドラの『あさが来た』をやらせていただいたのは、その前に、時代劇を担当していて、そのときのプロデューサーが声をかけてくれた。また、『あさが来た』のご縁で、その年の紅白歌合戦のオープニングテーマ曲も作らせていただきました。ファンファーレ的な音楽ですね。

̶̶幸運を自然に引き寄せているのかもしれません。普段、何か心がけていることはありますか?

特に、何もありませんが、仕事をする上で、その時の最大限のことはしようと思っています。 ドラマの曲を作るとき、監督に言われた通りに作る人と、全く違うものを仕上げる人がいるんですね。僕は、前者であり、後者でもある。言われたことはやったうえで、絶対に採用されないような、“違うもの”も提出することもありますね。今思えば、それが別の仕事に繋がったというケースも。
̶̶ちなみにドラマの音楽では、どのくらいの数の楽曲を提供するんですか? 一つの連続ドラマのために20〜30曲くらいですね。
̶̶テレビの連続ドラマの場合は、どのタイミングで作曲するのですか? 映画のように編集されてからでは、間に合わないですよね? よく聞かれるのですが、映像はまず見られません。なので、台本の“仮”のものをいただいて、読みながらというケースがほとんど。タイトルにも、(仮)って書いてあったりもします(笑)。
もっと情報が少ない時は、監督との打ち合わせのみということも。たとえば、ドラマのジャンルや主人公の性格や生い立ち、その人物をどういう風に描きたいのか、などの話を聞いて、まずはメインテーマや全体の雰囲気がわかるような曲を作ってみる。それに対してOKが出たら、他の曲も作っていくという感じです。たとえば『DOCTORS 最強の名医』の時は、当初主人公は、正攻法だけでなく、ちょっと邪な方法も駆使して、自分の信念に正直に生きていく、ダークヒーロー的な印象がありました。それでデモを出したら、“ちょっとダークすぎるから、もうちょっと陽な部分を強めよう”って。そういうやり取りをへてブラッシュアップして行きます。

̶̶音楽の雰囲気で、主人公の印象もすごく変わってくるんですね。

はい。それがこの仕事の面白みでもありますね。たとえば、マンハッタンポーテージ ブラックレーベルのプロモーションビデオがありますよね。これ、マンハッタンの素敵なワークスタイルが表現されていますが、このピアノの伴奏をそのままに、ちょっと途中から暗い音楽にしていくと、謎のスパイ映画のように見える。実際に、今日、音をアレンジしたものを作って来たのですが、同じ映像でも、すごく印象が変わるんです。(林さんアレンジのムービーが会場に流れる)

̶̶なるほど。ちなみに、林さんの通勤スタイルは?

かっちりとはしていませんが、録音のためのスタジオに行く時は、自転車ですね。マンハッタンポーテージ ブラックレーベルのメッセンジャーとリュックサックを使っています。アシスタントに、今日の服装にはどちらが似合うか聞いたりしながら使い分けをして(笑)。
̶̶使い心地はどうですか? 機能性はもちろんですが、個人的に、ブラックレーベルと言いつつも、微妙な素材の違いで、モノトーンの幅があるのが気に入っています。あとは、特にリュックの方の荷蓋を締める箇所の金具。これ、ジッポを開けるときのような、キンッって音がして、すごく気持ちいいんです。
̶̶林さんも太鼓判の“キンッ”なんですね。楽曲のどこかに、キンッって音が出て来たら、この金具の音かも(笑) 一度、サンプリングしてみようかなとは思っています(笑)。あと個人的に、僕は制作スタジオに、犬3匹と息子を連れて来ているんです。だから、息子のおむつなど荷物が大量に入りつつ、ものの出し入れがすごく楽なのもポイントですね。息子と長く接することができるのも、あと数年かなって思っているので、それを大事にしたい。作業中に、急に後ろから髪の毛を引っ張られたりもしますが(笑)。

̶̶もし、ブラックレーベルのアイテムとコラボするならば、どんなアレンジを加えたいですか?

そうですね。やはり、プロモーションビデオの音楽を作曲したいですね。

̶̶やはり、専門分野というか長所を活かすべきだ、ということですね?

そうですね。長所という意味では、作曲に関して、僕はいわゆる音楽を専門的に学んでいません。ただ、逆に、正しい音楽理論を学びましたっていう人にはできない音楽が作れるかもしれない。今更、音楽を勉強してないってことをネガティブに考えても仕方ないので、日々勉強しながら、それを長所にして大事にしなければいけないなって思っています。

̶̶その意味でもう一度お伺いしたいのですが、あたらめて、新体操の経験はどのように活かされていると思いますか?

新体操の伴奏音楽も、クライアントがいるんです。だいたいは、チームの監督や選手ですが。彼らは、音楽的な知識が当然ない。音に関しても、具体的なことを言ってくれることはほとんどなくて、“ここで霧が晴れるみたいに、バーっと”とか“ここでパンって音が切れて”みたいな。僕はもともと競技者で、映像を作る側にいたので、その気持ちを汲み取りやすい。そして、それを汲み取る作業こそ、サウンドトラックを作る作曲家には大切だなって思っています。いいメロディが作れる、とか、アレンジがうまいというのは、最低限のスキル。音楽的な知識がない人が、どういうものを欲しているかをカウンセラーのように聞きながら、答えとしての音楽を作っていく。その作業経験の積み重ねも、僕の強みになっているような気もしますね。

林 ゆうき(はやし ゆうき)

1980年生まれ。京都府出身。京都市立紫野高校時代に、男子新体操の選手となり、競技者として伴奏音楽に関心を寄せる。大学在学中から独学で作曲活動を始め、卒業後、Hideo Kobayashiさんにトレックメイキングの基礎を学び、競技系ダンス全般の音楽制作を本格的にスタート。現在は、テレビドラマ、映画、アニメなど様々なジャンルの作品のために、音楽を制作。最近の仕事に、ドラマ『今からあなたを脅迫します』、映画『プリキュアドリームスターズ』など。


PROSPECT BACKPACKItem No.MP1261JQDCAMBL

¥35,640

メッセンジャータイプのロールトップバックパックにジャガード織りの生地を配し都会的なイメージに仕上げました。
物の出入れがしやすい開口部やPCパッドを備えた豊富な収納スペースといった機能性はそのままに、異なる素材による変化を楽しめます。柔らかく艶のある質感は大人っぽい印象を与えてくれます。
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HIGH LINE MESSENGER BAG(S)Item No.MP1451BL

¥35,640

あらゆるシーンに活躍するコンパクトで収納力のあるメッセンジャーバッグ(S)。
フラップはバックルタイプの開閉式。ブランドを代表するオーセンティックなメッセンジャーバッグ。
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